まずは番号確認の画像リストから。
1→2→3
4→5・・・と並んでいる。
なお、最後の画像はシールでナンバリングがない。
以上の通り、ノーマル24種、シール6種の全30種だ。ずいぶん特殊な構成である。
ノーマル全てに金文字が施され、花柄の枠もエレガント。独特の高級感を放つ一方、アップと引きの落差があり、ここまで顔を拡大したカードも珍しい。F4の美しさと原作が持つギャグ要素をうまく同居させているように思う。
花より男子のアニメは、テレビ朝日の日曜朝8:30枠だ。1996年9月から1997年8月まで放映されている。この枠のアニメは多くがカードダス化されており、スーパービックリマン以降、GS美神、まじかるタルるートくん、ママレードボーイ、ご近所物語、花より男子、夢のクレヨン王国、おジャ魔女どれみシリーズ、明日のナージャ、プリキュアシリーズと全てがカードダス化されている。
その中にあって、花より男子だけが際立って特殊なカード構成である。なぜここで勝負に出たのか。それは1996年がカードダスにとって重要な転換期であったからだ。
1995年、カードダスはドラゴンボール、SDガンダム、ロックマンと相次いで復刻を行った。SDガンダム外伝は1000番に到達し、究極博も開催され、まさに絶好調であった。しかし翌1996年に危機を迎える。ドラゴンボールZの放映が終了したのだ。
GTがすぐに始まったものの、どれほど続く作品なのかは分からない。幽遊白書やスラムダンクも終了し、稼げる作品が減っている。そんな状況の中、バンダイは驚くべき決断をする。SDガンダム外伝、セーラームーン、ロックマンを終わらせたのだ。つまり、1997年からは長寿作がドラゴンボールとストリートファイターのみとなる。
1996年にもドラゴンボールの復刻が続いたが、これを1997年まで続けるのは無理があった。早急に新たな風を吹き込まないといけない。このような背景の中、ベンダー事業部の覚悟と試行錯誤が垣間見えるのが1996年のカードダスなのである。
現に1996・1997年には、ポケモン、エヴァンゲリオン2弾、ストリートファイターⅢ&ZERO2、レッツ&ゴー3・4弾、サンリオメッセージカードダスといった特殊な構成、特殊なレアカードのシリーズが目立つ。
そして徐々に4枚100円と5枚100円が入り混じる形となり、TCGを思わせる薄型カードダスと、ワンピースビジュアルアドベンチャーのような従来型の要素を継承したカードダスの2通りに分かれることになる。
花より男子のカードダスは、この転換期に生み出された一輪の花である。以降、これと全く同じ構成を持つカードは存在しない
では、最後に原作に目を向けて終わろう。花より男子はマーガレットの超人気作で、少女漫画とは何かと問われれば真っ先に名をあげる人もいるかと思う。国内外に多くのファンを持つこの作品、まだ読んだことがない方にもぜひ読んでほしい。ポジティブで真っ直ぐな気風に心洗われるはずだ。これらのレジェンド少女漫画も、カードダスの復刻や新規作成が望まれているに違いない。少女漫画は、男子の決め顔が多いだけにカード映えするのだ。バンダイさんの今後に期待である。